監督:マーティン・スコセッシ 出演:ロバート・デ・ニーロ、シビル・シェパード、ピーター・ボイル、ジョディ・フォスター 他 原題:「TAXI DRIVER」 ベトナム帰りの青年トラヴィス・ビックル(R.D.ニーロ)は夜の街をタクシーで流しながら、世界の不浄さに苛立ちを感じていた。大統領候補の選挙事務所に勤めるベッツィ(C.シェパード)と親しくなるトラヴィスだったが、彼女をポルノ映画館に誘ったことで絶交されてしまう。やがて、闇ルートから銃を手に入れたトラヴィスは自己鍛錬を始めるが、そんな彼の胸中にひとつの計画が沸き上がる。 M.スコセッシのまたもや“男”の映画。これまたR.D.ニーロでこれまた壊れていく男の生き様を生々しく描いている。この映画では成功者を描いているわけではなく、ベトナム戦争から帰ってきてタクシードライバーとして深夜のアメリカの街を走る男の痛烈な孤独を訴えている。ほぼR.D.ニーロだけが出演していると言っても過言ではない映画。 社会が自分を認めてくれない孤独、心を分かりあえる人が傍にいない孤独、それはアメリカという国のせいなのだろうか、アメリカが生み出した数え切れない孤独、それに必死に最後は抵抗したのだろうか。大統領候補を暗殺しても何も変わらない、と悟っての行動だったのだろうか。それとも大統領候補を暗殺しようとしていたがそれを実行できる勇気がなく身近な抵抗をしただけなのであろうか。 人生なんて職業とかそんなもんで決まってしまうものなのか。先輩のドライバーが「俺たちは負け組なんだ、そんなに気にしないことだ」と言っていたがそんなはずではないはずだ。この映画に充満していたある種の空虚感は自分を含め誰の身にも迫りうるそう遠くない将来を暗示しているのかもしれない。人なんていつ狂ってしまってもおかしくないのかもね。 最初から最後まで引き込まれるように見てしまった映画。若いデ・ニーロや若すぎるJ.フォスター、クールな音楽にお手上げ。傑作。なんとなく「ロスト・イン・トランスレーション」とか「リチャードニクソン暗殺を企てた男」とかの孤独感を思い出させた。 「おい、俺に言ってるのか?」BYデ・ニーロ 監督:デヴィッド・アンスポー 出演:ジーン・ハックマン、バーバラ・ハーシー、デニス・ホッパー 他 原題:「BEST SHOT」「HOOSIERS」 1951年、インディアナ州の田舎町の高校バスケットチームが、新任コーチ(G.ハックマン)のパワフルな指導で力をつけ州大会で勝利をつかみとるまでの物語。 結構評価の高い作品っぽいが全くのスカ。バスケを題材にした熱いスポーツ映画を期待していたが拍子抜け。全てが浅くて何も伝わらない映画だった。これは俺がバスケをやっていたからなのだろうか。 時にバスケの試合は想像の範疇を超えるほど感動的試合になることがある。漫画「スラムダンク」が全くのやりすぎではないほどにだ。しかしそんなバスケの感動を知っているからこの映画では感動できなかったのではない。そんなことを知らなくてもこの映画では感動できん。あーあ、「ルディ」みたく号泣したかったのに。 監督:フランク・キャプラ 出演:ジェームズ・スチュワート、ドナ・リード、ライオネル・バリモア 他 原題:「IT'S A WONDERFUL LIFE」 ジョージ(J.スチュワート)というある男が自殺しようとしている。それを救うことを命じられた見習いの天使はまず彼のこれまでの人生を紹介される。映画はほとんどが彼の実力はあるのだが不器用でツキのない生き方を映し出し、そして天使が彼の前に現れ、“もし自分がこの世に存在しなかったら…”という世界を彼に見せ彼に自分の存在意義を見つけ出させる、というストーリー。 46年作というこの古い映画を見たのは100 Most Inspiring Films Of All Time というランキングで1位だったからだ。白黒の映画とか見たのはものすごくひさしぶりだった。60年前の映画で出演者とか今はもう皆死んでると思うとなんか不思議な感じがした。 “一人の人生は多くの他人の人生に影響を与えている”というテーマでストーリーは誰かが考え付いてしまいそうな安易な感じなのだが、とてもよくて最後は涙してしまった。自分なんて本当にこの世に必要なのだろうか、なんて考えている人は見たらいいのではないかと。自分がこの世にいなくても世界は何も変わってないかもしれないし、もっといい世界なのかもしれない。でも生きてるってことは誰かと関わりを持っているってことでそれはすごく大事なことなんですね。 自分の生きている意味を知った後の主人公の喜び様はすごかったなぁ。すごいはしゃぎようだった。これ四大でやればいいと思った。 監督:ジャン=ピエール・ジュネ 出演:ロン・パールマン、ジュディット・ヴィッテ、ドミニク・ピノン、ダニエル・エミルフォルク 他 原題:「LA CITE DES ENFANTS PERDUS」 「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督によるファンタジックなSF寓話。一つ目族と呼ばれる半盲人の集団に弟を誘拐された知恵足らずの怪力男ワン(R.パールマン)が弟救出のため奔走する。と言う話を、子供窃盗団のリーダー的存在にある、姐御肌の少女(J.ヴィッテ)との恋愛を絡め描いてゆく。 気持ち悪い映画だったなぁ。気持ち悪い映像とか、登場人物ばっかりなんだけどどこか全体的に古ぼけた映像っぽくしていてそれが少し暖かい。そのせいで気持ち悪いのに暖かい、少し不思議な印象の映画だった。 コメディ要素もたくさん含んでいるのだがどれもくらーい感じのユーモアで全体的にダーク。登場人物の顔もおもしろい人ばっかりなんだけどおもしろいというかやりすぎてなんとなくきもって感じの人ばかりだ。 話は怪力男と少女が弟を救出する感じなんだけどそんなストーリーはそっちのけ。この映画のおもしろさ映像にありきで、頭の中の世界が巧みに表現されているシーンなどがあり、異様な光景の連続。映画が進むにつれて異常な情景の連鎖。狂気の沙汰。 「アメリ」は非常に爽やかなところがあったが(そういえばちょっとダークではあったが)もともとはこういうものを作る監督なのか。ドロドロした陰湿さを100?押し出すのではなく95?ぐらいに抑えて5?郷愁をスパイスしたような花丸な映画だった。 監督:キャメロン・クロウ 出演:パトリック・フュジット、ケイト・ハドソン、ビリー・クラダップ、フランシス・マクドーマンド、ジェイソン・リー、アンナ・パキン、ノア・テイラー、フィリップ・シーモア・ホフマン 他 原題:「ALMOST FAMOUS」 C.クロウ監督が自身の体験を基に、ブレイク寸前のロックバンド“スティルウォーター”のツアーの同行取材を任された15歳の少年の姿を描いた青春音楽ムービー。15歳の少年ウィリアム(P.フュジット)は伝説的なロック・ライター(P.S.ホフマン)に自分の記事が気に入られ、ローリングストーン誌の仕事をもらう。母親の反対を押し切りさっそく取材で楽屋を訪れた彼は、ファンの中にいたペニー・レイン(K.ハドソン)に出会う。ウィリアムはペニーたちとバンドのツアーを共に回ってゆく中で様々な経験をしてゆく。 70年代のロックンローラーと言えばセックスとドラッグという言葉がついてまわる。そんな時代を監督が自分の体験を基に映し出す。自分の過去を美化して描かれているような感覚を抜きに見ればさわやかでユーモアがありおもしろい映画だった。「ミックが50を過ぎて歌ってると思うかい?」なんてユーモアたっぷりで笑ってしまうし、あの飛行機の中のシーンは声をあげて大爆笑してしまった。別にコメディーじゃないのに。 役者が魅力的でK.ハドソン演じるペニー・レイン(写真)がとにかくかわいい。(これは演出のよさもあるだろうが…)「バニラ・スカイ」でも出演してたJ.リーやN.テイラーが一味違った役でおもしろい。そしてP.S.ホフマンもいい味出してたと思う。B.クラダップもかなりいい。 夢の世界でずっと生きてなんていけない。現実世界に戻って生きていかなければならない。でも10代の頃なんて夢見て生きてるもんでそんな頃にたくさんの経験をして大人になってゆく…。そんな感じを受け取った映画だったがその現実を表す要素として母親の存在がこの映画にはあり、ところどころで夢の世界から現実に引き戻すのだがそれなしにはこの映画は成り立たないんだろう。 とくにすげーって思うシーンがあるわけでもないのに心に残る映画。「スクール・オブ・ロック」とは全く違うがロックのいい映画だった。 PR
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